专利摘要:
本発明は、印加された電界に対する組織の応答を測定することによる、組織特性、特にグルコースを測定することに関する。組織は均質な層のシステムによってモデル化される。一アプローチでは、複数の電界が相違する周波数で組織中で生成される。各電界について、電極配置によって観察される誘電体誘電率に依存する信号が測定されることによって、測定されたデータセットを生成する。別アプローチでは、相違する電極構成が使用されて所望の層において相違する浸入度を達成する。次に、関数が、パラメータを変えることによってデータセットにフィッティングされる。パラメータは組織中の層の誘電体誘電率の分散を記述する。次に、フィッティング手順で得られたパラメータの少なくとも一部が、組織特性を割り出すために使用される。2つのアプローチが併用されて特定の深さでの変化についてのフィッティングの解の独自性を最適化することが可能である。
公开号:JP2011509127A
申请号:JP2010541666
申请日:2008-01-11
公开日:2011-03-24
发明作者:タラリイ、マルク・スチュアルト;デワルラ、フランソワ;フ−バー、ダニエル;ファルコ、リサ
申请人:ソリアニス・ホールディング・アーゲーSolianis Holding AG;
IPC主号:A61B5-00
专利说明:

[0001] 本発明は、特に組織中のグルコース・レベルを測定する目的(しかし排他的ではない)で生体組織の特性を割り出す方法および装置に関する。]
背景技術

[0002] WO02/069791は、生体組織においてグルコースを測定するための装置を記述する。装置は、外側電極と信号電極を備えた電極配置を具備する。信号源は既知の電圧または電流の電気的な交流信号を抵抗器を介して電極に印加し、検出器は電極間の電圧または電極間の電流を割り出す。この電圧または電流は、組織の誘電体特性に依存し、(知られているように)組織中のグルコース・レベルを示すインピーダンスまたはアドミタンスとして測定される。]
[0003] WO2005/120332は、そのような装置の別の実施形態を記述し、この実施形態では、複数の電界が、電極配置の相違する構成に電圧を加えることによって生成され、それによって、組織中の相違する空間構成の電界を生成する。このことは、例えば、測定された信号に対する表面効果の影響の減少を可能にする。]
[0004] これらの手法は、生体組織の特性c、特にグルコース・レベルを測定することを可能にする。特性cは、組織の複素誘電体誘電率ε(ω)に影響する。それらは、電極配置を組織の皮膚領域に付することおよび組織中で電界を生成することを基にしている。各電界について、電極配置によって観察されるバルク誘電体の特性に依存する信号が測定される。次に、測定された信号が、例えば所望の特性cを得るために、予め記録された較正データを使用して処理される。]
[0005] 本発明の目的は、この種類の、測定された信号の正確さをさらに改善する装置を提供することである。]
[0006] この目的は独立形式の請求項による方法および装置によって達成される。]
[0007] そのために、本発明の第1の側面では、複数の電界が、相違する周波数ωw(w=1〜W(W>1))で組織中で生成される。複数の電界の各1つについて、w=1〜Wの信号sw(これは、周波数ωwにおける電極配置によって観察される誘電体誘電率ε(ωw)に依存する)が測定され、それによって測定されたデータセットを生成する。次に、関数F1が、関数F1の少なくともいくつかのパラメータを変えることによって、データセットにフィッティングされる。関数のパラメータ(これらは、p11,…pMNと呼ばれる)は、組織中の複数の独立した層の誘電体特性の実効的(effective)分散を記述する。次に、少なくともこのフィッティング手順で得られたパラメータの一部が使用されて所望の組織特性cを割り出す。]
[0008] したがって、この手法は、組織がいくつかの層m=1〜Mから構成されると考えられるモデルを基にしている。各層mは、複素誘電体誘電率の異なる分散を有し得、これは分散パラメータpm1…pmNによって表現される。]
[0009] これらの層(例えば真皮層)のうちのいくつかの分散パラメータは、所望の特性c(例えばグルコース濃度)に他のもの(例えば角質層または表皮)より強く依存することが分かった。]
[0010] この手順は様々な理由で測定精度を改善する。一方で、各々が自身の誘電体特性を有する個別の複数の層からなる組織を考慮することによって、組織のより正確なモデルが形成される。さらに、各層が自身の特定の分散を示す複数層のモデルと組み合わせていくつかの周波数で測定することは、深さで決定される測定(これは、相違する層の分散パラメータを生む)を行なうことを可能にする。最後に、この手順が相違する層のパラメータ同士を識別することを可能にするので、分析は、所望の特性cによって最も強く影響を受ける層のパラメータに注目することが可能である。]
[0011] 発明の第2側面も、組織の多層モデルおよびそれに相違する電界を印加することに基づいている。しかしながら、この側面では、電界は同じ周波数を有し得るが、それらは空間分散において異なる。この目的のため、電圧が、電極配置の相違する構成u(u=1〜U(U>1))に印加される。各構成uについて信号suが測定される。この信号は、構成uについての電極配置によって観察されるバルクの実効複素誘電体誘電率εuに依存する。このように測定されたデータセットが使用されて、
su=F0u(ε1,…εM,d1…dM−1)
ここで、u=1〜U
のタイプの1組の等式についての少なくとも近似の解を、パラメータε1,…εM,d1…dM−1の少なくとも一部を変えることによって、見つける。信号sは複素インピーダンス(これは位相と振幅で記述される)またはアドミタンス(これは複素キャパシタンスで記述される)であることが可能である。これらのパラメータは、各層の複素誘電体誘電率および厚さを記述する。次に、このように得られた様々なパラメータの値の少なくとも一部が、特性cの計算のために使用される。]
[0012] そのために、この第2の側面では、空間的に相違する電界(その各々は相違する層に相違する形で影響する)が組織に印加される。このことも、上記の等式の組における誤りを最小化することによって、個々の層のパラメータを割り出すことを可能にする。]
[0013] やはり、この方法は、所望の特性cに最も敏感な層のパラメータに分析を集中させることを可能にする。]
[0014] 本発明は、また上記の方法のステップを行なうのに適合された制御装置を具備する装置に関する。]
[0015] 本発明は、グルコースを割り出すことに特に適しているが、電解質レベルのような他の組織特性を割り出すために使用されることも可能である。]
図面の簡単な説明

[0016] 以下の詳細な記述が検討されると、本発明は一層よく理解され、また上に示されたもの以外の目的は明らかになるだろう。その記述は添付図面に言及している。
グルコース・レベルを測定するための装置の断面図。
図1の装置のブロック回路図。
組織の層モデルの例図(スケール通りではない)。
シミュレーションと測定値との比較、電極形状および電界の浸入度による信号の変化を示している。
参照測定において得られたデータと比較された、無損失モデルによって推定される例示的グルコース・データを示している。
参照測定において得られたデータと比較された、損失有りモデルによって推定される例示的グルコース・データを示している。
参照測定において得られたデータと比較された、正確な損失有りモデルによって推定される例示的グルコース・データを示している。] 図1
実施例

[0017] 装置設定:
図1は、患者の体において患者のグルコース・レベルまたは他のパラメータc(例えば組織の電解質レベル)を測定するための装置100の実施形態の断面図を示している。装置は、電極プレート2によって一方の側で閉じられたハウジング1を具備する。ディスプレイ3は、電極プレート2の反対に配置されている。電子回路は、電極プレート2とディスプレイ3の間に配置されている。あるいは、回路および/またはディスプレイの少なくとも一部は、無線または有線通信によって装置100と通信する外部装置内に位置することが可能である。] 図1
[0018] 電極プレート2は電気的に絶縁性の基板4を具備する。電極配置5(これは、例えば並列の複数の帯状電極5−0、5−1、5−2など、あるいは同心円電極からなり、随意的に絶縁層6によって覆われる)は、絶縁基板4の外側面7上に配置され得る。絶縁基板4の内側面8は接地電極9によって覆われ得る。適切なスルーコンタクト(図示せず)は、帯状電極5−iを内側面8上に配置されたコンタクト・パッドに接続する。]
[0019] 第1温度センサ15は外側電極9に直接熱的接触な形で取り付けられて、第1温度T1を測定することが有利である。]
[0020] リードまたはスプリング18は、接地電極9、コンタクト・パッド、および第1温度センサ15をプリント回路基板19上に配置された電子回路へ接続して電子素子の組立体(assembly)を形成するために提供される。回路に電力供給するためのバッテリ21はプリント回路基板19と電極プレート2の間に配置されている。第2温度センサ22は、第2温度T2の測定のために、プリント回路基板19上に直接熱的接触の形で配置されることが可能である。]
[0021] 図2は、装置100の回路のブロック回路図を示している。それは、サイン波信号または別の周期信号の生成のための信号源として、制御可能な信号の振動31を生成するためのダイレクト・ディジタル合成(DDS)によって生成された電圧を具備する。発振器の代わりに、実質的に非周期的な信号、例として短パルスまたはステップのような電圧遷移、を生成するためのパルス発生器が使用されることが可能である。信号源からの信号は2つの増幅器32、33に供給される。第1増幅器32の出力は抵抗器R1を介して第1信号経路34に接続されている。電極配置5の抵抗性(R)および容量性負荷は、第1信号経路34とグランドとの間で直列接続されている。スイッチング組立体39が設けられて、電極5−iを抵抗器Rまたはグランドのいずれかに選択的に接続して、組織の表面に異なる電圧パターンを選択的に印加することを可能にする2つの相違する電極構成を定義することが可能である。スイッチング組立体の実施形態はWO2005/120332に記述されている。その開示は、参照によって本明細書に取り入れられる。] 図2
[0022] 第2増幅器33の出力は抵抗器R2を介して第2信号経路36に接続される。第2信号経路36は、第1信号経路34と実質的に同一であるが、参照負荷として抵抗器R3を具備し得る。]
[0023] 両方の信号経路34、36は測定回路37に供給される。測定回路37は、両方の信号の相対的振幅Aおよび/またはそれらの相互位相シフトφを割り出して、そこから少なくとも1つの測定された信号sを導出する。相対的振幅Aは、例えば第2信号経路36の振幅単位での第1信号経路34の振幅とすることができる。ここで、振幅は正弦波の波高値であり、あるいは、パルスまたは電圧ステップが測定信号として使用される場合は、対応するピーク振幅またはステップ電圧である。]
[0024] 測定回路37の出力信号はマイクロプロセッサ38に供給される。マイクロプロセッサはまた、DDS31の演算を制御する。]
[0025] マイクロプロセッサ38はさらに、第1、第2温度センサ15、22からの第1、第2温度信号T1、T2をサンプリングする。また、それは表示装置3、ユーザによって操作可能に制御される入力装置40、および外部コンピュータへのインターフェース41を制御する。メモリ42は、較正パラメータ、測定値結果、さらなるデータ処理、マイクロプロセッサ38用ファームウェアを格納するために設けられている。メモリ42の少なくとも一部は不揮発性である。]
[0026] 電極配置5の電極は、図1において示されているような患者の皮膚16上に配置される。患者の皮膚との良好で永続的な接触のために、装置は、腕または脚上に着用されることが有利であり、適切なホルダーまたは柔軟性バンド取り付け機構43が設けられている。要約すれば、図1および図2において示されている装置は次のものを具備する。] 図1 図2
[0027] ・マイクロプロセッサ38およびその周辺要素から形成されている制御装置
・電極配置5
・組織中で電界を生成するために電極配置5に電気信号を印加するための信号源(DDS31)
・電界に対する組織からの応答を測定するとともにそれから少なくとも1つのパラメータを割り出すための、主として要素37、38を具備する検出器。]
[0028] モデル:
装置の演算のより詳細な記述を提供する前に、測定される組織のモデルが図3を参照して記述される。図示されているように、組織はいくつかの層L1、L2、L3、…、LM(M>1)の層から構成されているとされる。層は、それぞれの厚さd1、…、dMおよびそれらの複素誘電体誘電率] 図3
[0029] によって特徴付けられる。ここで、ε’m、ε”mは、それぞれ層mの複素誘電体誘電率の周波数依存の実数部分、虚数部分であり、σdc_mはその静的な導電率であり、σmはその導電率であり、ωは関心ある周波数(frequency of interest)であり、εoは真空の誘電率である。]
[0030] 本明細書で使用されている用語「誘電体誘電率」は材料の比誘電率を示すことが理解される。それは概して周波数依存の量である。下に記述されている誘電体特性は、同様の周波数での測定値と比較するために15MHzの周波数範囲において作成されたシミュレーション用のものである。]
[0031] 生体の皮膚およびその下の組織のグルコースおよび他の多くの特性を測定する場合、組織の最も関連のある層は、図3に示されているように、以下のものである。] 図3
[0032] L1:皮脂。これは、典型的な厚さd1=2μm、例えば3(低い水分含有量、高い脂肪含有量)〜80(高い水分含有量)の範囲に及ぶ実数の誘電体誘電率ε’1、および生理学的状態(例えば乾燥している皮膚、または汗をかいた皮膚)に依存する0.5〜10−3Sm/mオーダーの導電率σ1を有している。]
[0033] L2:角質層。これは、典型的な厚さd2=10〜20μm、約10の実数の誘電体誘電率ε’2、および10−4〜10−5Sm/mオーダーの導電率を有している。]
[0034] L3:表皮。これは、典型的な厚さd3=100〜300μm、約30の実数の誘電体誘電率ε’3、および0.02〜0.04Sm/mオーダーの導電率を有している。]
[0035] L4:真皮。これは、典型的な厚さd4=500〜1200μm、約110の実数の誘電体誘電率ε’4、および0.2〜0.4Sm/mオーダーの導電率を有している。]
[0036] L5:脂肪。これは、典型的な厚さd5=1000〜10000μm、約20の実数の誘電体誘電率ε’5、およびやはり0.05〜10−4Sm/mオーダーの導電率を有している。]
[0037] 脂肪より下方のさらなる層、例として筋肉層は、電極配置5からの電界の印加と相互作用が限定的であり、したがって無視されることが可能であり、また層5の厚さは∞と設定されることが可能である。]
[0038] また、上層のうちのいくつか(例えば薄い皮脂層)も測定値の簡素化された評価のために無視され得る。]
[0039] 組織の表面16に付された電極配置は、計Uの電極対u(U=3)から構成されるものとして、図3に示されている。この実施形態では、各電極対は、1つの電極構成を形成すし、その電極対に電圧が印加されることが可能となっている(一方、他の電極は、例えば、高インピーダンス状態にある)。各構成について2つの電界線の質的実例(qualitative illustration)が図3に示されている。] 図3
[0040] しかしながら、他の電極配置、例としてWO2005/120332の図3に示されているようなものも使用されることが可能であることが留意されねばならない。] 図3
[0041] 本発明の第1側面では、電極配置は、唯1つの構成から構成されてもよい。すなわちU=1である。]
[0042] 本発明は、様々な層の誘電体誘電率が、測定される特性によって、違った風に影響されるという理解に基づいている。例えば、グルコースの場合、グルコースの変動が真皮の誘電体誘電率に強い変動を生じさせ、他方他の層の特性には弱くしか影響しないことが理解される。したがって、次の部分で記述されている方法の目的は、個々の層の関連の有るパラメータを得ることである。]
[0043] 装置によって測定された信号sは、概して、使用された電極構成の実効複素キャパシタンスC*の関数である。そして、実効複素キャパシタンスC*は、電極によって観察される、組織の実効誘電体誘電率の関数である。]
[0044] 複素キャパシタンスC*(これは複素アドミタンスY*の逆数1/Y*である)は、以下のように記載されることが可能である。]
[0045] ここで、C*fは電極が付されたベースの複素キャパシタンスを表わし、C*0は、組織がない状態の付加的キャパシタンスを表わし、εeffは、電極構成によって観察される、組織の実効誘電体誘電率を表わす。]
[0046] 装置はC*fとC*0を割り出すことによって較正されることが可能である。これらのパラメータは、多く(少なくとも2であって、より多い数が好ましい)の(生体組織中の)誘電率が既知の参照用の液体についてのC*を測定し、等式(2)を繰り返し適用することによって形成された連立方程式を(線形回帰によって)解くことによって割り出される。ほとんどの場合、システムは空気とベースが非分散的で、C*fおよびC*0の虚数部分が0であるという仮定によって簡素化されることが可能である。]
[0047] 実効誘電定数εeffは、誘電定数ε1、…、εM、それらの厚さ、電極構成uの形状の関数Euとして表現されることが可能である。すなわち、
εeff=Eu(ε1…,εM,d1,…,dM−1,u) (3)
である。]
[0048] 電極構成の複雑さおよび層の数Mによって、Euは閉じた分析的な形態で表現されることが可能であり、または、以下に見るように数的に計算されなければならない。]
[0049] 装置の測定された信号sは、上記のように、例えばεeffであり得、またはそこから導出された任意のパラメータ、例としてキャパシタンスC*、または振幅A、または位相シフトφであり得る。したがって、等式(3)を考慮すると、測定された信号sは以下のように表現されることが可能である。]
[0050] s=F0u(ε1,…εM,d1,…dM−1) (4)
ここで、F0uは、電極構成uを使用した場合の所与の値ε1,…εM,d1,…dM−1についての測定された信号を記述する関数である。]
[0051] 次の文章のいくつかの部分では、1つの電極構成(U=1)だけが検討され、厚さd1…dM−1は、既知の値であって関心外であり一定であると仮定され、他方誘電定数εmが周波数に依存することが重要である。この場合、等式(4)は、以下のように記載されることが可能である。]
[0052] s(ω)=F0(ε1(ω),…εL(ω)) (4a)
測定された信号sの処理は、下記に記述されている方法の一方または両方を使用して進めることが可能である。その方法は「周波数分析」および「空間的分析」と名付けられる。方法は個々にまたは組合せて使用されることが可能である
周波数分析:
この方法は、測定値s(ω)の分散の分析、および層1…Mの誘電体誘電率εmの分散のモデルに基づいている。例えば、各層の分散が、パラメータε∞,m、αm、βm、τm、ε0,mを用いて、Havriliak-Negami緩和によって記述されることが可能であると考えられる。S. Hevriliak and S. Negami, J. Pol. Sci.: Part C, 14, 99 (1966)を参照されたい。]
[0053] これらのパラメータは、一般に、各層について異なるだろう。パラメータは、予め知られ得るものもあれば、他方、測定される特性cまたは時間とともに変化する組織の他のある状態に依存し得るものもある。]
[0054] 誘電体誘電率の分散をモデル化するための別のアプローチは、εm(ω)が構成要素の混合物によって生成されると考えられる場合に、混合公式を使用することである。一般化された公式は、以下の通りである。]
[0055] ここで、vm,qは層m中の混合物のq番目の構成要素の体積比率であり、εq(ω)は、その複素誘電体誘電率に依存する周波数であり、Qは混合物中の構成要素の数である。αは、モデルごとに変わるパラメータであって、並列混合(parallel mixing)については1であり、直列混合(serial mixing)については−1という極値である。]
[0056] 例として、皮膚層への適用は以下のように実行されることが可能である。皮膚層は水と生体物質の2つの成分の混合物によって記述される。水の誘電体誘電率は文献において記述されている。(乾燥している)生体物質は、評価の周波数範囲において2.5〜20の範囲にある誘電率を有している。モデルの最も単純な例では、周波数から独立している誘電率が検討されるが、周波数への依存が等式5bにおいて示されているようなより複雑な記述についてのさらなる項として加えられることが可能である。等式(5b)は、2つの成分の混合物を記述するα=1/3(Landau-Lifshitz-Looyenga)の式、C. Boettcher, “Theory of Electric Polarization, Elsevier, Amsterdam, 1973, およびLandau Lifshitz, Electrodynamics of continuous media, Pergamon, Oxford 1960, and H. Looyenga, Physica 31 (1965) 401を参照されたい)と共に使用されることが有利である。すなわち、以下のようになる。]
[0057] ここで、vm,1は層mの水分であり、εbiol=2.5であり、εwaterは以下のように与えられる。]
[0058] ここで、εa∞=5.2、εa1=78.36、εa1=8.27E−12s、εa0=8.85E−12から与えられたシングルDebye分散パラメータが用いられており、ωは角周波数であり、σdcは、直流導電率(このケースでは、血清の直流導電率はすなわち1.4S/mである。CRCHandbook of chemistry and physics(25°Cの純水)を参照されたい)である。]
[0059] 等式(5a)〜(5d)のモデルは、本発明のために使用されることが可能なほんのわずかの様々な分散モデルである。他のモデルは、例えば、等式(5a)のそれぞれα=1、β=1、α≠1、β=1、およびα=1、β≠1の特殊なケースを表わす、さらなるDebye緩和、Cole-Cole緩和、およびCole-Davidson緩和を含む。例えば、K. S. Cole and R. H. Cole, J. Chem. Phys. 9, 341 (1941) and D. W. Davidson and R. H. Cole, J. Chem. Phys. 19, 1484 (1951)を参照されたい。]
[0060] したがって、等式(3)は、以下のように、一般分散関数Hへと一般化されることが可能である。]
[0061] εm(ω)=H(pm1,…,pmN,ω) (6)
ここで、m=1…Mであり、分散パラメータpmn(m=1…M(M>1)およびn=1…N)である。等式(3)の例では、ε∞,m=pm1、αm=pm2、βm=pm3、τm=pm4、ε0,m=pm5、およびN=5である。]
[0062] (4a)と(6)を組み合わせると、測定された信号sは、以下のさらなる関数F1によって表現されることが可能である。]
[0063] s(ω)=F1(p11…,pMN,ω) (7)
(ここで、全ての測定値は、同じ電極構成(すなわちU=1)で実行され、各層の厚さは既知の固定値であり、例えば、生理学的な観察で選択されているとする。このため、等式(4)の代わりに等式(4a)の公式化を使用する。)
F1が、例えば等式(4)の数値シミュレーションから分かれば、等式(7)が計算されることが可能である。]
[0064] パラメータpmn、または少なくともその一部を(これらのパラメータのうちのいくつかが既知であるか長期間にわたって不変の誘電率であると仮定して)割り出すために、以下のように進めることが可能である。]
[0065] 1)電極配置は、図3に示されているように、組織の皮膚に付される。] 図3
[0066] 2)組織中で、複数の電界が、相違する周波数ωw(w=1〜W)で、例えば後の測定において100kHzと500MHzの間の範囲において生成される。]
[0067] 3) 各周波数ωwについて、信号のsw=s(ωw)が測定されて測定されたデータセット{(s1,ω1)、…(sW,ωW)を生成する}。]
[0068] 4)等式(7)の関数F1が、少なくとも分散パラメータpmnの一部を変えることによって、測定されたデータセットにフィッティングされる。]
[0069] 単純なアプローチでは、パラメータpmnは、等式(7)の較正測定値への最良の一致を見つけるためにパラメータpmnを変える従来の最小2乗フィッティング・アルゴリズムから得られる。適切なアルゴリズムは当業者に知られており、またPress, Teukolsky, Vetterling and Flannery in "Numerical Recipes in C", Cambridge University Press, 2nd edition, 1992, Chapter 15に記述されている。]
[0070] 言及されているように、等式(4a)の関数F0は様々な手段によって得ることが可能である。一例は、システムの数値解析に基づいて、下記において与えられる。]
[0071] まず、関数F0が、T個のモデル・パラメータr1,…rTを有するモデル関数Lによって表現されることが可能であると仮定される。すなわち、(4a)の代わりに、以下のように記載される。]
[0072] s=L(r1,…rT,ε1,…εM) (8)
例えば、2層モデル(M=2)および線形の関係の仮定について、以下を得る。]
[0073] s=r1・ε1+r2・ε2 (9)
モデル・パラメータrtを割り出すために、近似解が以下のように使用されることが可能である。]
[0074] この手順の後、モデル・パラメータr1,…rTが分かり、このことは等式(8)およびひいては等式(7)を迅速に評価することを可能にする。]
[0075] 例:
組織は2層のシステム、すなわちM=2によってモデル化される。ここで、皮脂、角質層、および表皮の貢献が、例えば100μm〜200μmの間、特に150μmの固定値の厚さd1の第1層から生じていると仮定されている。他方、第2層は真皮層であり、この場合、d2=∞が、電極配置が最も深い電界が真皮を越えないような2層システムについての必要な仮定であると考えられる。d1の値は、例えば固定の所定の値、または各ユーザについての個々の固定値であることが可能である。シミュレーション・ステップでは、複素誘電体誘電率の実数および虚数部分が各々、例えば5ステップずつ変えられる、このことは、54=625のシミュレーション・ステップという結果になる。例えば、誘電体誘電率は次の値の間で対数によるステップで変えられる。]
[0076] ε’1は、1〜700
ε’2は、50〜300
σ’1は、0.05〜1Sm/m
σ’2は、0.001〜0.4Sm/m
モデル・パラメータrkが分かれば、等式(8)およびひいては等式(7)は、等式(7)を測定値で得られたデータにフィッティングさせれば等式(7)は迅速に計算されることが可能である。このフィッティング工程から得られたパラメータpmnは、次いで所望の特性cを割り出すために使用されることが可能である。]
[0077] パラメータpmnからcを割り出すための正確な手順は、特性cの性質に依存する。]
[0078] 例えば、言及されているように、特性cがグルコース濃度である場合、真皮層のパラメータpm1…pmNが、cの決定について最も関連を有するパラメータである。]
[0079] 測定された組織パラメータおよび較正データからグルコース・レベルを割り出すための適切な方法は、WO2005/053526、特に項「Calibration」に記述されており、その開示は参照によって本明細書に取り入れられる。]
[0080] 空間的分析:
この第2の方法は、相違する空間分散を有するいくつかの印加電界に対する組織の反応の分析に基づいている。そのような電界を生成するために、複数の相違する電極構成u=1…U、すなわちU>1が使用される。電圧は各構成uに順次印加され、その結果、違った形で分散する電圧パターンが、調査される皮膚領域に印加される。典型的には、電圧は、100kHz〜数GHzの周波数を有す交流電圧であり、周波数は全ての構成に対して同じであり得る。ただし、相違する構成について相違する周波数を使用することも可能である。]
[0081] 電磁界の浸透が電極の特徴形状および印加される電界の周波数に依存することが示されている(Alanen, E. Lahtinen T. and Nuutinen J.IEEE Trans.Biomed.Eng, 45, no 10, 1241-1248 (1989)を参照されたい)。このことは、既知の特性の材料を備えた2層システムの生体外の測定および有限要素シミュレーションによって確認されている。図4はこれを示す例であり、ここで、第1材料は相違する塩濃度を有する水であり、第2の層はテフロン(登録商標)である。最小の形状を有する電極(白色の棒)は、第1層の誘電体特性(本明細書において導電率)を主として測定し(破線)、また、電極サイズが増加するに連れ(灰色、次に黒)、測定された特性は、第2の層(点線)の誘電体特性に接近する。このことは、第1層における相違する塩濃度について確認され、各濃度について、比較が、測定された値(左の列)、シミュレートされた(右の列)値との間で示されている。] 図4
[0082] 各電極構成uについて、対応する値suが測定される。すなわち等式(4)は以下のように記載されることが可能である。]
[0083] su=F0u(ε1,…εM,d1,…dM−1) (10)
こうして、U個の値の測定されたデータセット{s1,…sU}が得られる。]
[0084] 次のステップで、独立変数ε1…εM,d1…dM−1が(u=1〜Uについて)等式(10)によって与える等式の組の中のパラメータとして使用され、この等式の組の近似解とが少なくともこれらのパラメータのうちのいくつかを変化させることによって求められる。適切なアルゴリズムは当業者に知られており、例えば上記のPress, Teukolsky, Vetterling and Flannery in "Numerical Recipes in C", Cambridge University Pressの教科書において記述されている。明らかに、等式(10)中の(実数値化された)等式の個数は、(10)中の各等式が複素であることを考慮に入れると、変えられるパラメータの(実数値の)自由度より大きいはずである。すなわち、測定された構成の数がUである場合、2・U個の実数値化された等式が利用可能である。]
[0085] この手順は、組織の全てまたはいくつかの層の複素誘電体パラメータε1、…εMおよび/または厚さd1、…dM−1を割り出すことを可能にする。これらのパラメータまたはそれらの一部(例えば真皮の誘電体誘電率)は、次に、グルコース・レベルまたは組織の他の何らかの特性を割り出すために使用されることが可能である。]
[0086] 等式(10)の組を解くことは、関数F0uが繰り返し計算されることを必要とする。関数F0uは予め定められている、すなわち等式(10)を解く前に割り出されていることが有利である。F0uを予め定める方法は、上記の等式(8)および(9)を参照して記述されている。]
[0087] 等式(10)の組を解決する別の方法は、これらの等式を、未知の所望のパラメータε1,…εM,およびd1…dM−1を等式の左辺へ移動させ、これらを測定値s1,…sUの関数として表現することによって変形することに基づいている。等式の変形された組は以下のようになる。]
[0088] m=1〜Mについてεm=G1m(s1,…sU) (11a)
dm=m=1〜M−1についてG2m(s1,…sU) (11b)]
[0089] 代替的な実施形態では、関数G1mおよびG2mは、既知の電極形状およびM層を有するシステムを数理解析することによって割り出されることが可能である。]
[0090] 例A
空間的分析は、人間の志願者に対する複数の実験においてグルコース・レベルを割り出すために使用されてきたもので、そのように得られた結果を従来の侵襲性の手法によって測定されたグルコース・レベルと比較する。]
[0091] 単純な2層システム(M=2)が仮定され、第1層の厚さは既知つd1=1でか50μmに固定されていると仮定された。すなわち、図3の第1〜第3の3つの層の特性が、1つの層によって十分な精度でモデル化されることが可能であると仮定された。] 図3
[0092] σ’は全ての層について0であると仮定された(このことは、まずい仮定かもしれなく、例えば上記のようなより正確な分析において現実的な値と取り替えられなければならないだろう)。]
[0093] 測定値は2つの電極構成(すなわちU=2)で行なわれた。構成1は、第1相互距離D1を有する第1組の電極によって形成され、配置2は、第2相互距離D2を有する第2組の電極によって形成された。測定された信号s1およびs2は、2つの構成について測定された、実数値のキャパシタンスCshortとClongであった。]
[0094] 有限要素シミュレーションの結果が、等式(11a)のG11およびG12を割り出すために使用された(厚さd1は一定であり、等式(11b)のG21を割り出す必要はなかったからである)。誘電体誘電率の虚数部分が0であると仮定されたので、関数G11およびG22は実数値になり、実数値パラメータa1,…a4およびb1,…b4を使用して以下のようにモデル化された:
ε’1=G11(s1,s2)=a1+a2Clong+a3Cshort+a4ClongCshort
(12a)
ε’2=b1+b2Clong+b3Cshort+b4ClongCshort (12b)
実数値パラメータa1、…a4およびb1、…b4は、上記のように有限要素分析法および後続の最小2乗フィッティングを使用して割り出されることが可能である。]
[0095] 等式(12a、12b)のモデルは、Clong=2.6・10−12〜6.9・10−12ファラドおよびCshort=1.1・10−12〜3.7・10−12ファラドの範囲で良好に一致することが分かった。]
[0096] グルコース・レベルcは以下のように誘電体誘電率ε1およびε2の関数であると推定された。]
[0097] c=c0+c1・ε’1+c2・ε’2+c3・ε’1・ε’2 (13)
パラメータc0およびc1は、侵襲的に測定されたグルコース・レベルを等式(12b)によって得られたε2の値と比較することによって割り出された。]
[0098] 図5は、人間の志願者に対する一連の実験についての従来の侵襲的手法によって測定されたグルコース・レベル(水平軸)対等式(13)によって得られたグルコース・レベル(垂直軸)のプロットを示している。] 図5
[0099] 例B
等式(12a、12b)については、誘電率の虚数部分は0であると仮定された。正確なモデルでは、0でない虚数の誘電率が可能であり、層1、層2について非0の導電率σ1、σ2が以下のように表現される。]
[0100] ε’1=a1+a2Clong+a3Cshort+a4Glong+a5Gshort+a6ClongCshort+a7GlongGshort+a8ClongCshortGlongGshort
(14a)
ε’2=b1+b2Clong+b3Cshort+b4Glong+b5Gshort+b6ClongCshort+b7GlongGshort+b8ClongCshortGlongGshort
(14b)
σ1=D1+D2Clong+D3Cshort+D4Glong+D5Gshort+D6ClongCshort+D7GlongGshort+D8ClongCshortGlongGshort
(14c)
σ2=E1+E2Clong+E3Cshort+E4Glong+E5Gshort+E6ClongCshort+E7GlongGshort+E8ClongCshortGlongGshort
(14d)
ここでGshortとGlongは2つの電極構成について測定された抵抗である。]
[0101] グルコース・レベルcは、以下のような誘電体誘電率ε1、ε2、および導電率σ1、σ2の関数であると推定された。]
[0102] c=c0+c1ε’1+c2ε’2+c3σ1+c4σ2 (15)
図6は、図5中で使用されているような、実験の組についての従来の侵襲的手法によって測定されたグルコース・レベル(水平軸)対等式(15)によって得られたグルコース・レベル(垂直軸)のプロットを示している。] 図5 図6
[0103] 例C
例Bでは、コンダクタンスと誘電率の交差項は加えられなかった。結果は、そのような交差項を加えることによってさらに改善される可能性がある。]
[0104] c=c0+c1ε’1+c2ε’2+c3σ1+c4σ2+c5ε’12+c6εσ1σ2+c7ε’12σ1σ2(16)
図7は、図5中で使用されているような、実験の組についての従来の侵襲的手法によって測定されたグルコース・レベル(水平軸)対等式(16)によって得られたグルコース・レベル(垂直軸)の対応のプロットを示している。] 図5 図7
[0105] 発明の現在好ましい実施形態が示されるとともに記述される一方、本発明はそれに制限されず、請求項の範囲内でそうではなく種々に具体化および実行され得ることが明確に理解されるべきである。]
[0106] シンボル
A:インピーダンスの振幅
A1,…,A4:モデル(13a)中の係数
a1,…,a8:モデル(12a)および(14a)中の係数
B1,…,B4:モデル(13b)中の係数
b1,…,b8:モデル(12b)および(14a)中の係数
c:割り出される特性、グルコース・レベル
C*:複素キャパシタンス
C*f:複素ベース・キャパシタンス
C*0:複素空気キャパシタンス
Cshort,Clong:短いおよび長い電極構成についてのキャパシタンス
c0,…,c8:等式(14)、(15)、および(16)のモデル中のパラメータ
D1…D8:モデル(14c)中の係数
dm:層mの厚さ
E1…E8:モデル(14d)中の定数
Eu:構成uについてのεmおよびdmに依存するεeffを記述する関数
F0u:電極構成uの層の誘電体誘電率および厚さに依存するsを記述する関数
F0:層の誘電体誘電率に依存するsを記述する関数。]
[0107] F1:pmnおよびωに依存するsを記述する関数。]
[0108] G1m:全ての電極構成u=1〜Uについての測定された信号suの関数としてε’mを記述する関数
G2m:全ての電極構成u=1〜Uについての測定された信号suの関数としてε”mを記述する関数
G3m:全ての電極構成u=1〜Uについての測定された信号suの関数としてdmを記述する関数
H:分散関数]
[0109] L:層の所与の誘電性の誘電率についてどの信号が測定されたかを記述するモデル関数。]
[0110] m:層についてのインデックス
M:層数
n:分散パラメータについてのインデックス
N:分散パラメータの数
pmn:層mについてのインデックスnの分散パラメータ
q:混合物中の構成要素についてのインデックス
Q:混合物中の構成要素の数
s:測定された信号]
[0111] su:電極構成uについての測定された信号]
[0112] sw:インデックスwを有する周波数で測定された信号
t:モデル関数Lについてのモデル・パラメータのインデックス
T:モデム関数L中のモデル・パラメータの数
u:電極構成についてのインデックス
U:電極構成の数
vq:混合物中の構成要素qの体積比率
w:周波数についてのインデックス
W:周波数の数
αm:層mについての分散パラメータα
βm:層mについての分散パラメータβ
γm:層mについての分散パラメータγ
ε:複素誘電体誘電率
ε’:誘電体誘電率の実数部分
ε”:誘電体誘電率の虚数部分
εeff:電極構成によって観察される組織の実効誘電体誘電率
εm:層mの複素誘電体誘電率
εmk:ベクトルk中の層mの複素誘電体誘電率
εq:混合物中の構成要素qの複素誘電体誘電率
εu:電極構成uについて観察される複素誘電体誘電率
ε0,m:層mについての分散パラメータε0
ε∞,m:層mについての分散パラメータε∞]
[0113] εa0:水についての分散パラメータ
εa∞:水についての分散パラメータ
εa1:水についての分散パラメータ
εa2:水についての分散パラメータ
τa1:水についての分散パラメータ
τa2:水についての分散パラメータ
φ:インピーダンス位相シフト
σs,m:層mについてのパラメータσs
σdc:水についての分散パラメータ
σ1,σ2:層1および層2の導電率
τm:層mについての分散パラメータτ
ω:周波数
ωw:インデックスwの周波数]
权利要求:

請求項1
生体組織の特性c、特にグルコース・レベルを測定する方法であって、前記特性cは前記組織の複素誘電体誘電率ε(ω)に影響し、前記方法は、前記組織の皮膚領域に電極配置を付するステップと、前記電極配置によって相違する周波数ωw(w=1〜W)の複数の電界を前記組織中で生成し、また各々の前記周波数について周波数ωwで前記電極配置によって観察される誘電体誘電率ε(ωw)に依存する信号sw(w=1〜W)を測定して、それによって測定されたデータセット{(s1,ω1)…(sW,ωW)}を生成するステップと、分散パラメータpmn(m=1…M(M>1)およびn=1…N)を使用するステップであって、前記分散パラメータpmnは、前記皮膚領域中の仮想的に均質な組織層mの誘電体誘電率εmの分散を、m=1…Mとしてεm(ω)=H(pm1,…,pmN,ω)によって記述する分散関数Hのパラメータである、使用するステップと、前記分散パラメータpmnの少なくとも一部を変えることによって、関数F1s(ω)=F1(p11,…,pMN,ω)を前記測定されたデータセット{(s1,ω1)…(sW,ωW)}にフィッティングするステップであって、前記関数FはF1(p11,…,pWL,ω)=F0(ε1(ω),…εM(ω))によって与えられ、関数F0(ε1(ω),…εL(ω))は前記層1…Mが誘電体誘電率ε1(ω)…εM(ω)を有する場合に測定された信号s(ω)を記述する、フィッティングするステップと、を具備し、前記特性cを計算するために少なくとも変えられた分散パラメータpmnの一部を使用するステップをさらに具備する方法。
請求項2

請求項3
請求項2において、前記モデル関数Lがr1、…rTにおいて線形である、方法。
請求項4
εm(ω)=H(pm1,…pmN,ω)ここで、ε∞,m=pm1、αm=pm2、βm=pm3、τm=pm4、ε0,m=pm5、およびN=5である、先行する請求項のいずれかの方法。
請求項5
請求項1乃至4のいずれか1項において、εm(ω)=H(pm1,…pmN,ω)ここで、vm,qは層m中の混合物のq番目の成分の体積比率であり、εqはq番目の成分の複素誘電体誘電率であり、Qは前記混合物中の成分の数であり、εqは少なくともqのいくつかの値についてのεq(ω)であり、αは−1〜1の数である、方法。
請求項6
先行する請求項のいずれか1項において、M=2である、方法。
請求項7
先行する請求項のいずれか1項において、前記皮膚領域の最上層の厚さが10〜300μmである、方法。
請求項8
生体組織の特性c、特にグルコース・レベルを測定する方法であって、前記特性cは前記組織の複素誘電体誘電率εに影響し、前記方法は、前記組織の皮膚領域に電極配置を付するステップと、前記電極配置を使用して、電圧を前記電極配置の相違する構成u(u=1〜U(U>1))へ印加することによって前記組織中で複数の電界を生成するステップと、構成uについての前記電極配置によって観察される誘電体誘電率εuに依存する、前記構成の各々について信号su(u=1〜U)を測定して、測定されたデータセット{s1,…sU}を生成するステップと、前記皮膚領域中のM個の均質な組織層の組の誘電体誘電率および厚さを記述する誘電性パラメータε1,…εMおよび厚さパラメータd1,…dM−1を使用するステップと、等式su=F0u(ε,…εM,d1,…dM−1)(u=1〜U)の組を、前記複素誘電体パラメータε1,…εMおよび/または前記厚さパラメータd1,…dM−1の少なくとも一部を変えることによって解くステップであって、前記関数F0uは、前記層1…Mが複素誘電体パラメータε1,…εMおよび厚さパラメータd1,…dM−1を有する場合かつ構成uが使用された場合に測定された信号suを記述する、解くステップと、前記特性cを計算するために、少なくとも変えられた実数および虚数の誘電体パラメータε1,…εMおよび/または少なくとも厚さパラメータd1,…dM−1の一部を使用するステップをさらに具備する方法。
請求項9
請求項8において、相違する構成uに印加される前記電圧の少なくとも一部が、等しい周波数を有するが前記皮膚領域に違った形で分散する電圧パターンを印加することによって印加される、方法。
請求項10
請求項8または9のうちのいずれか1項において、所定の関数F0uを使用することによって前記等式の組が解かれる、方法。
請求項11
請求項8または9のいずれか1項において、前記等式の組が、実数および虚数の誘電体パラメータε’1,…ε’M,σ’1,…σ’Mおよび/または前記厚さパラメータd1,…dM−1を記述する所定の関数群G1mおよびG2mを、m=1〜Mについてεm=G1m(s1,…sU)、 m=1〜M−1についてdm=G2m(s1,…sU)として前記信号suの関数として使用することによって解かれる、方法。
請求項12
生体組織の特性c、特にグルコース・レベルを測定するための装置であって、先行する請求項のいずれか1項のステップを行なうのに適合された制御装置(38)を具備する装置。
請求項13
請求項12の装置において、電極配置(5)と、前記制御装置(38)によって制御され、前記組織中で電界を生成するために前記電極配置(5)に印加されるための電気的信号を生成する信号源(31)と、前記電界に対する前記組織からの反応を測定するための、およびそこから少なくとも1つの特性を割り出すための検出器(37、38)と、をさらに具備する装置。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-11-12| A761| Written withdrawal of application|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20111111 |
优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
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